ボランティア教師日記 |
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鎌倉時代の説話集「十訓抄」
十の徳目に応じて説話を分類しているので十訓抄と呼ばれる。さて面白さとは当時、どういう姿がよしとされていたかわかるからである。現代と比べること、また日本らしさとどういうことなのか考えさせられる。実はその中には、私たちが両親から、学校で教育をうけた「よさ、悪さ」が見え隠れしていることに気づかされる。その点が面白いのである。 徳目とは次の十である。 第一 人に恵みを施すべきこと 第二 憍慢を離るべき事 第三 人倫を悔らざる事 第四 人の上を誡むべき事 第五 朋友を撰ぶべき事 第六 忠実を存ずべき事 第七 思慮を専らにすべき事 第八 諸事を堪忍すべき事 第九 懇望を停むべき事 第十 才芸を庶畿すべき事 それぞれ奈良時代、平安、鎌倉時代、もしくは中国の中から実際の人物のエピソードを出して だから、成功した。とかだから褒められた、一目おかれた。などと書かれた教訓集である。 その中で、当時、基礎教養とされていた古典が次々紹介される。この古典を引用して作った歌を詠んだ○○女御はなんと風情があるのだ。という具合に。 そのため、当時の基礎教養となっていた古典にも触れることができる。 また、なにより当時は、上司をたてること、控えめなことが重視されていた。 たとえば 屋根の上に、二羽の黒いカラスがとまっていた。それをみたある人が 「あそこにカラスがいるが、一羽は頭が白いようだ。違うかな」 と聞いてきた。即座にこう答える。 「いえいえ、二羽とも黒いカラスですよ。見間違いですよ。よくごらんください」 と答えるのは駄目で、 「おっしゃるとおりでございます!」 と答えるのがおススメの答えである。 相手の立場を考えて話す事、は美徳である。 たとえば、 「知っているか」と直接聞かれたら相手をたてるため「存じません」とまず答える。 そして間接的に聞かれてはじめて別の人を通して解説することもすばらしいとされている。 そうすることが人間ができていることになるようだ。 この控えめさは、学校教育の中で自然と身に着けていたような気がする。目立たないように、そして相手をたてること、こんなこと道徳やりましたよね!なんかどこかつながる気がする。 この「十訓抄」の教訓、思想的態度は「徒然草」などをはじめ中世全体に受容されていったらしい。もし道徳ともつながることがあるのであれば、これは現在にまでつながる思想として受け継がれていることになる!!
by archan2005
| 2007-05-17 00:28
| コラム
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